決算賞与とは?いつ、要件、税金、社会保険料、計算方法

決算賞与とは?

 決算賞与とは、「その年度の業績に応じて支給する、臨時の賞与(ボーナス)」である。これを、「臨時賞与」、「特別賞与」、「年度末手当」などと呼ばれることがある。

 賞与は、基本的に夏と冬に2回ボーナスが支給される企業が多い。それに対して決算賞与は、決算のタイミングで業績が良ければ支給するが、悪ければ支給しない。また、決算賞与を支給しない企業は少なくない。

決算賞与っていつ?

 決算賞与の支給時期は「事業年度終了日の翌日から一ヶ月以内」に支払う必要がある。これは、法律(法人税法)によって定められている。

 例として、3月決算の企業であれば4月30日までに決算賞与を支給する必要がある。また、9月決算であれば、10月31日までに決算賞与を支給必要がある。

 「事業年度終了日の翌日から一ヶ月以内」支払わなければいけない理由としては、その期間中に決算賞与を支給すれば、会社の経費として認められるからである。

決算賞与の要件は?

 決算賞与は事業年度内に支払いを行わなくても経費(損金)として認められるが、それには下記の要件を満たす必要がある。(この要件を満たさない場合は損金として認められない)

①事業年度内に、支給額を各個人別にかつ同時期に受給者(決算賞与を受ける従業員)全員に通知を行っていること。
②通知した金額を、事業年度終了の日の翌日から一ヶ月以内に全額支払うこと。
③通知した金額を今期中に損金経理で処理を行うこと。

決算賞与の税金ってどうなの?

 決算賞与から天引きされる税金は「所得税」である。

 賞与にかかる所得税の計算方法は3パターンありそれぞれ下記にまとめる。

① 基本的な計算方法
② 前月の給与の金額の10倍を超える剰余を支払う場合
③ 前月に給与を支給されていない場合

【 賞与にかかる所得税の計算方法 】

1⃣基本的な計算方法

 ①前月の給与 ー 社会保険料等

 ②①の金額を「賞与に対する源泉徴収税の算出率の表」に当てはまる税率で算出する。

 ③①の金額 ✖ ②の税率 = 賞与にかかる所得税

2⃣前月の給与の金額の10倍を超える剰余を支払う場合

 ①賞与から社会保険料等を差し引いた金額) ÷ 6

 ②① + (前月の給与から社会保険料等を差し引いた金額)

 ③②の金額を「給与所得の源泉徴収税額表(月額表)」に当てはめて税額を算出する。

 ④③ ー 前月の給与に対する源泉徴収税額

 ⑤④ ✖ 6 = 賞与にかかる所得税

3⃣前月に給与の支払いがない場合

 ①賞与から社会保険料等を差し引いた金額) ÷ 6

 ②①の金額を「給与所得の源泉徴収税額表(月額表)」に当てはめて税額を算出する。

 ③② ✖ 6 =賞与にかかる所得税

 ※「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」、「給与所得の源泉徴収税額表(月額表)」のURLを下記に貼る。

  「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」:https://www.nta.go.jp/publication/pamph/gensen/zeigakuhyo2020/data/15-16.pdf

  「給与所得の源泉徴収税額表(月額表)」:https://www.nta.go.jp/publication/pamph/gensen/zeigakuhyo2021/data/01-07.pdf

決算賞与の社会保険料はどれくらい?

 決算賞与から天引きされる社会保険料は下記の3種類ある。

① 健康保険料
② 厚生年金保険料
③ 雇用保険料

それぞれの計算方法を下記にまとめる。

① 健康保険料

  賞与(1,000円未満は切り捨て) ✖ 健康保険料率 ✖ 0.5

② 厚生年金保険料

  賞与 ✖ 0.183(厚生年金保険料) ✖ 0.5

③ 雇用保険料

  賞与 ✖ 0.005(雇用保険料率) ※令和4年10月以前の雇用保険料率は0.003

決算賞与の手取り額の計算方法

 決算賞与から天引きするものは「所得税」、「社会保険料」である。

 つまり、決算賞与の手取り額の計算式は次の通りである。

【 決算賞与の手取り額 】

 決算賞与の金額 ー ( 所得税 + 社会保険料 ) = 決算賞与の手取り額